小説 花と蜂(上)

こんにちは、mizuです。いつもお疲れさまです。


またしても、小説を書きました。もうすでに完成しております。前回書いた「孤独なブロガー」と比べて雰囲気は明いと思います。外の天気が良くて気温もあたたかですと、物語も明るくなるのかな、と書き終えてから思いました。今回も短編で、文量は1、2作目とほとんど同じです。


では、以下にお書き申し上げます。


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「花と蜂」

 

草むらの中に花が咲いている。黄色の花だ。只今は春で、つい前まで枯れていた野には緑色の草が目立つようになった。空は透き通るような青色で、遠くの方にうっすらと雲がかかっている。


そしてどこからともなく、蜂が現れる。お上に催促されてやむをえず巣を飛び出してきたのだ。この蜂は近所の草むらばかりを行動範囲としている。やる気のある個体はもっと遠くまで蜜を求めに行くのだけれど、この蜂は巣のあたりばかりをうろうろしている。


花は蜂を見つける。「あら、トム、また来てくださったの。」トムとはこの蜂の名前だ。蜂はほとんど毎日この花を訪れる。そして、だらだらと世間話をしていくのだ。「ね、洋子さん、俺のことどう思ってるの。」花は根を地面に張りめぐらせているがゆえに動くことはできない。じっと蜂の話を聞かなければならない。洋子とは、この花の名前である。「どうって、トムは蜂じゃないの。私は花よ。無理なものは無理なのよ。」


「いつもそうじゃないか。昨日だって、去年の今ごろも同じことをいってたよ、洋子さんは。」蜂は顔面を花に押しつける。まるで生まれたばかりの赤ん坊のように。こういうときに人間などがそばを通りかかって蜂を刺激すると、彼らの感情は攻撃モードに切り替わる。ヘルプ、ミー! と彼らは仲間同士でしかわからない言葉を唱えるのだ。すると近場にいる蜂がすぐに飛んでくるようになっている。


(次回に続きます。)


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今回はこれほどにいたします。お忙しいところ、お目通しくださいましてありがとうございました。


以上。mizuでした。