(17)小説 孤独なブロガー

こんにちは、mizuです。いつもお疲れさまです。
できるかぎりオープンな状態でいたいものです。仕事中でもプライベートでも、はてなの中にいて様々な方と交流しているときでも。しかしながら、私が今お書き申し上げたことと他の方々が私のブログをご覧になったときに受ける印象とには差があるはずで、私のブログは過去記事を検索しにくいし、自己紹介文を掲載しておりません。運営報告などをしたこともありません。どうしても理想と現実に差が生じてしまいます。
では、以下小説です。
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パソコンも既製品を手に入れたわけではなく、部品を集めて組み立てた。大して通貨を支払わなくてもまともに動作するマシンを入手できるという内容の本を読んだことがあり、実践したのだった。古い本である。インターネットには価格比較サイトというものがあって、自分の要求するスペックを入力すれば瞬時に値段の低い順に様々な商品の情報を知ることができる。マシンを使って何をしたいのかが明確であれば、あとは必要に応じて最安値に近い品物を選んでいけばよい。マシンが完成した後はソフトをインストールしなければいけないのだが、男はこのことについて予め入念に調べていたので、多少悩まされることはありながらも、オペレーション・システムを含むすべてのソフトをインターネットから無料でダウンロードし、適切にインストールした。
インターネット上には様々な情報が存在し、利用者は自分の大事にしている興味によって、これらの情報にタッチできる。ソフトも情報に含まれる。もともとインターネットは情報を伝達するために開発されたのであって、商業目的ではなかった。事情に精通した者同士の意見交換ツールとして利用されていた。古くさい考え方は、換言すれば、クラシカルと表現することもできる。グーグルでさえ、インターネット上にあるすべての情報をすべての人が無料で入手できるようにしたい、というようなメッセージを発信している。ITの世界で最先端の技術を持つ企業は意外にもクラシカルさを根に持っている。
男はグーグルのメッセージを受けて、最新のマシンやソフトを使っていなくとも、当たり前のことさえわかっていれば周囲の人たちと良好な関係を築き維持できると考えるに至った。現実の世界で自分がされて嫌なことを相手に対してやらなければよい、と男は思っている。しかし、これは消極的な考えであり、何もしなければ相手と関係を築くことはできない。ときには積極的な考えによって何かを追加することも必要である。男が実践しているやり方は簡単で、メッセージを欲しがっているような相手に対して声をかけることである。メッセージを送るときには相手の様子をよく窺う。彼はコンピューターに興味を持っているものの、今さらプログラミング言語をしっかり学びソフトウェアを開発しようとは考えていない。そういうことはエキスパーツに任せておいて、自分は小説を書きたいのである。何としてでも、これは世界一面白い、と思えるものを創作したいと今では思っている。自作パソコンやフリーソフトはあくまでも手段に過ぎず、大切なのは書き手と読み手間における意志の疎通であり、自分が小説を書くことによってこの目的が達成されれば彼にとって一石二鳥以上になるのだった。