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今できることはこれくらいである。どこからともなく現れて、子どもの寝ている場所へ近づき、要求を窺う。これらの行為をひたすら繰り返す。1件でも多く回ればよりたくさんの子どもがプレゼントを貰うことができる。時間がなくて行くことができなかったなら、仮にその子がどんなにお腹を空かせていたとしても、ハンバーガーを与えることができない。当日になって、運が悪く、物を渡すことができなかったとしても同様だ。余った分が他の子に回されることはない。鉛筆などの筆記用具は在庫としてサンタクロースたちの普段使いになるか翌年のプレゼント用として保管される。食べ物は髭おやじの子供らに与えられる。大人は食べてはいけないことになっている。クリスマスは子供らのためにあるので、大人が現物支給によっておいしい思いをするとサービスの質が落ちるというのが理由である。重役たちによる閣議によって決定されたことであり、もしも違反し、発覚したなら、顎の部分をつるつるにされ、2度と毛が生えてこないように魔法をかけられてしまう。そして外回りの役に付いていたものは解任される。外に出ていて髭の生えていないじじいを見かけたら、誰も口にはしないけれど、してはいけないことをしてしまったサンタクロースだと思われる。家を借りるときには、どんなに財産を蓄えていたとしても不利で、つるつるな顎と一緒の建物内で生活したくないと考えるサンタクロースが少なくないために、賃貸契約を断られることもある。物件の付加価値が下がるという。とはいえ、資産を所有していれば入居可能なところがほとんどだ。
ランドは次の家へ移動する。
男の子がすやすやと眠っている。部屋の中には物がたくさんあり、散らかっている。通学鞄がベッドの脚元に放り投げられてあり、ネームプレートが見える状態になっている。太いマジックで「太郎」と書かれてある。下手くそな字だ。
白い髭は太郎君の要求を窺う。
オジーになりたい。
いいや、オジーといっても、オズの魔法使いに出てくる奴のことか、オジー・オズボーンのことか、はっきりしてくれないと困るよ。
サンタクロースは子供たちの夢を操作できるので、あまりにも無理なお願いを聞いたときには、ハンバーガーやサンドイッチを与えずに、いい夢を見させて済ませることもある。意外にも子供たちが最も喜ぶのはこの方法で、よしんば非現実的な内容だったとしても非常に満足してくれる。そうして、このちびっ子は、サンタクロースはいるに違いない、と信仰心を強め、ますます変な子になっていくこともある。サンタクロースの世界ではこれをうまく成功させる者ほど周りから賞賛される。また、ちやほやされるものだから、調子の良い者は本まで出版することもある。「夢を見させることが9割、プレゼントは1割」とかいう表題の書籍を売り出すのだ。クリスマスの季節が近づくとよく新聞や雑誌で紹介される。けれど、書店へ寄ったついでに手に取ってパラパラめくると下らないと感じることがほとんどだ。今しか通用しないようなテクニックばかり紹介されている。